すすき間に 隠れる夕陽 足早に 松子
われ思う 遠くにひびけ 空たかく 美代
やみの声 命のながれ ひびきけり 美代
大平の 翠黛映える 秋の空 道心
拝殿に 心すまして 法師蝉 和子
名月や 食べる団子の うまさかな 祐
コウノトリ 渡良瀬の空 処暑に飛ぶ 晴子
黎明の 刻を待つ稲 穂露衣 晴子
帯台風 稲穂ふんばり 新米香(か) 松子
秋立つや 涼風ゆれる 芒かな こぼり
肌を灼く 暑き夏去り 㐂雨を待つ 水面に煙る 秋のなが雨 こぼり
しとしとと 降れば良いもの 一夜明け 人が悲しむ 雨が憎きや 孝和