初春や 結界土俵 子らの声 多美子 墨堤 風ゆるやかに 山眠る こいそ 日一日と 緩む寒さを 惜しむ夜 京子 寒椿 凜として咲く 散歩道 こぼり 鶯の 初音を聞きし 庭の梅 こぼり 福寿草 年頭花だん 五株福 松子 如月の 風吹きすさぶ 散歩道 春を待つ木々 若芽ふくらむ こぼり 人々の 暖かき手に 支えられ にわかメクラで 春を行くかな 旅人 初午に 友の来たりて 酒をくむ 花咲く梅に 雪ふりつもる こぼり 寒の日は 猫と暖とる 炬燵かむ 孝和