片枝に 集いし者は 返り花 浩二
太巻の 恵方呑み込む 喉仏 慶三郎
バウンサーに 長座布団の 日向ぼこ 恵子
仕事終え 満点の空 冬銀河 たかお
見守りと おでん差し入れ 義姉の宅 悦子
薄氷 溶けて日が照る 燦々と 康博
車口から 紅梅見つけ 通り過ぎ ハニー
春近し なわとびする子 見て見てと ハニー
卒業の 若人の胸 輝けり みきお
初ごおり 水辺に一羽 こうのとり はる
冬枯れや 枝に残りし 葉のゆれて はる
病院の 小さき母の背 秋の風 はる
夕焼けの かなたに白き 富士の山 あき子
夕焼けを ながめた友は 空かなた すぎの
日の光 ほほに感じる 霜の朝 みきお
お七夜の 孫も三才 元気よく ばあばと一緒に 木の葉あそび 京子