遷宮の 白地の匠 芒種かな 仁
水無月や 式年準備 粛々と 祐
遷宮を ひかえて社 緑こし すぎの
雨あがり 朝のしらさぎ 純白に 松子
薫風に 煙草香残し 粋人発つ 水芭蕉
つゆ晴れて 緑のかほり 堪能す 静穂
初夏の朝 大輪咲かす ハイビスカス 水芭蕉
黄みどりの つぼみ楽しや 七変化 静穂
夫(つま)にかえ 風呂初掃除 麦の秋 仁
田植あと しらさぎの舞う 朝ぼらけ 静穂
老いてまた 骨折くやしや 梅雨の入り 孝和
新緑の 木々がどよめき 伸びようと ザワゝ ザワゝ 八幡宮 友美
今日ここに 上りし杜の 八幡宮 我が家にきっと 幸運がくる 睦
娘むこ 家族がひとり 増えにけり 百倍笑顔も 増えにけり 京子
蛇祭りの 伝統吟じ 八幡宮 おやま百景 児らねり歩く 松子
藤村の 夜明前なる郵便に 今も配達(くばりて) 妻籠の宿は 孝和
恵那山の 残雪ながめ 馬籠(まごめ)宿 水車の音に 坂の宿とは 孝和
ツバメの巣 ここは「ダメヨ」と 言えず待つ ヒナ成長 見送る拍手 松子