森のなか 姿はみせず 蝉の声 ときる 盆送り 涼しさ深く 夕陽さる 松子 ひと雨に なく虫声高 夏すぎぬ 松子 令和の夏 小さな度の 曲流れ 松子 オカリナの 十五周年 音高く すぎの 琥珀の酒 グラスに氷 目が泳ぐ 星一 御朱印の おびえる子らの きもだめし 空 ざりがにも 姿を消して 幾年月 空 おにやんま ひとり静かに 通りすぎ みき子