水音の 土に吸はるる 五月かな のぶこ
踏み込んで 出られぬ畦の 杜若(かきつばた) のぶこ
てふてふに けふの予定を 問うてみる はるこ
一人居の 自粛の軒や 燕来る はるこ
野仏に 会いに出かけて 初黄蝶 はるこ
春一番 どこまで続く 万緑を 道心
菜の花や 春のすべてを 享受せり 道心
農民の 心を映す 春田かな 道心
月の夜 蛙の合唱 なんて曲 星一
残る鴨 水面の空に 夢つなぎ 笙
コロナ禍を 鎮め給へと 蛇に祈願 詠み人知らず
コロナ禍に うつむく月や 春は逝く 詠み人知らず
蛇まつりの 参加途だえて 孫新一年 まつこ
満月の 光を浴びる 庭さきの花 まつこ
自粛中 テレビ鑑賞 智恵拝借 庭のよせ植え 気晴しの花園 まつこ
梅・桜 若葉 萌えたつ コロナ禍も すずの